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エントリーの「日時」の意味

普通にエントリーを書いて普通にポストする人はピンとこないかもしれない。エントリーを「書いた時間」と「投稿した時間」にタイムラグはほぼ発生しないからだ。投稿フォーム上でエントリーを書くのに時間がかかってしまい、30分ぐらいタイムラグが発生してしまうこともあるが、その程度なら誤差の範囲といえる。

日時指定に対応しているブログサービス/ツールでは誤差が修正できる。それだけでなく、過去の日付を指定することも、未来の日付を指定することも可能だ。実際に、ブログを純粋な日記として利用している人は、所用や多忙で数日間エントリーを投稿できなかった場合、時間ができたときに数日分のエントリーをまとめて書き、過去の日付を指定して欠けた日のエントリーを埋めたりもする。

しかし、読み手としては、現在の日時と投稿された日時が大きく異なることに違和感を覚える。ブログは書き手と読み手の同時性(simultaneity)が大切だと思うからだ。フィードリーダーでそのブログのフィードをチェックしたとき、新たなエントリーが過去の日付で(あるいは何時間も前の設定で)投稿されていたりすると大いに戸惑う。

うがった見方をすれば、過去の日付を指定したエントリーで、すでに起こったことを予言することもできるわけだ。しかもその真偽を検証するには、かなり熱心にそのブログを観察していない限り無理だ。フィードで最新15エントリーを提供しており、それらは今日から遡って15日以内に書かれたとすると、それ以前の日付を指定して投稿されたエントリーは、多くの人にとって隠されたエントリー(hidden entries)となる。

あるいは、予言とまではいかなくても、ある物事について有力な意見が公開されたとき、それ以前の日時でその意見を取り込んだエントリーを投稿すれば、「自分のほうが先にそう考えていた」ことを示すことができてしまう。本来ある人に帰属すべきオリジナリティが別の人に帰属してしまうか、あるいは疑義が生まれてしまう可能性があるわけだ。

議論が熟した後に、「たぶんこういう結論になるだろう」というエントリーを過去の日付で投稿することもできる。いわば先見の明を偽装していることになる。

著名なブログであればすぐにこのような異変に気づく人が現れるかもしれない。しかし、読み手がそれほど多くはない普通のブログではそうはいかないばかりか、検証手段も限られている。後日、検索エンジンのインデックスに反映され、オリジナルのエントリーと模倣したエントリーの両方が多くの人の目にさらされたとき、投稿日時を比較しただけでは後者がオリジナルとなってしまう。

もちろん「偶然の一致」というケースもありうるだろう。しかし、それを証拠づけるものは何もないため、判断は読み手のリテラシーに依存することになる。読み手間の情報交換によって判断が洗練される可能性もあるが、あくまで事実に近づくだけであって事実を知るわけではない。

単純に読み手の混乱を避けるためだけでなく、このような問題の発生を防ぐためにも、現在の日時と大きく異なる日時で、特に過去の日付でエントリーを投稿しないほうがよいと思う。純粋な日記であれば、タイトルに該当する日付を書き、投稿日時は文字どおり投稿した日時のままにしておくなど、いくつか方法はあるだろう。純粋な日記ではなく、たとえばコラム形式であればなおさら、投稿日時を過去の日付にする必要はないはずだ。

同じ考え方が、過去のエントリーを大きく改変する場合にも当てはまる。改変の際はdel要素とins要素を利用するか、手を加えずに追記として書くべきだろう。どちらの場合でも日付を示す必要があるが、del要素とins要素の場合はdatetime属性で、追記ならばテキストでプレーンに示せばよい。

Posted on 2005-11-05T23:53+09:00 | Category: ブログトレンド

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