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2005年7月

怒りのヒーリングタイム

昨晩、夜中に目が覚めてしまい、何の気なしにテレビをつけて東京MXテレビの「Healing Time」を見た。クラシックのピアノ曲が流れていたが、鍵盤の打突音がうるさくてヒーリングどころではない。調律すらきちんとされていないように聞こえ、不快なことこの上ない。

CDか何かの一流どころの演奏を流せばよいものを誰か連れてきて演奏させて録音して流しているのだろう素人耳にも極度に洗練さを欠いていると気づく演奏を垂れ流していることに怒りをおぼえ完全に目が覚めてしまい東京ローカルのテレビ局なのになぜ横浜みなとみらい周辺の夜景を延々と画面に映しているんだという別の怒りに派生して1時間ぐらい悶々としてやっと眠りについた(以上、句読点略)。

「じゃあ、もう見るな」という話ではある。

* * *

1週間ほど前(東京に震度5の地震があった日)、茶髪にしてパーマをかけた。人に「なぜ?」と聞かれたときは決まって「美容師に乗せられた」と答えたが、半分は本当、半分は別の理由である。人間の選択というものは偶然的な場合がたまにはあるにせよ、多くは必然的である。選択には何らかの理由があり、このケースではありきたりにせよ「Change my mind」だ。

ここ10年ぐらい、茶髪にするなど環境的にも精神的にもありえないことだった。たとえ許される状況にあっても、「いい大人の男が茶髪になど」という思いが先に立っただろう。だが、そのような枠を壊したかったというのが、漠然としてはいるが半分の理由なのだ。

後日、知人が私の頭を見て「焼きそばが食べたくなった」と言った。ぺヤング扱い。

2005-07-31T16:13+09:00 | 身辺雑記 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

『Web標準の教科書』

[本の表紙: Web標準の教科書]ご報告が遅くなりましたが、『Web標準の教科書─XHTMLとCSSで作る“正しい”Webサイト』を7月上旬に上梓しました。

前著に引き続き、編集の労をとっていただいた秀和システムのIさん、ありがとうございました。608ページで2,400円+税というお求めやすい価格を設定していただけたこと、重ねてお礼申し上げます。

本書はCYBER@GARDENのリニューアルと密接に関連しています(リニューアルについては近日中に詳しく説明します)。CYBER@GARDENをより厳格な(必ずしも「strict」という意味だけではない)Web標準ベースにリビルドすべく作業をはじめたのが2004年9月上旬。Iさんと本書の企画打ち合わせをはじめたのもちょうどその頃と記憶しています。

発売は2005年2月から3月を目処にしていたのですが、一重に私の遅筆のせいで大きくずれ込んでしまいました。ボリュームも予想を大幅に超えました。初稿の段階では700ページに迫る量を、削りに削って608ページにしたという著者と編集者の苦悩がありました。

また、当初は『実践Web標準テキストブック』という書名を考えていましたが、Iさんの提案で『Web標準の教科書』というソリッドでトラッドな書名に決まりました。それによって、より高い水準が求められたことになりましたし、結果としてオーバーボリュームにつながっていくことになります。

後日談はほどほどに、内容について。世阿弥の『風姿花伝』に「守破離」という言葉があります。本書では主に、(X)HTMLCSSの「守」の大部分と「破」の一部を示すことができたと思います。今後、「破」の残りの部分と「離」を、その必要性も含めて皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

本書ではWeb標準を全面的に肯定しているのではなく、その限界や問題点にも触れています。当たり前に過ぎることですが、完璧な理論やテクノロジーというものはこの世に存在しません。ポパーの言うところの反証可能性(falsifiability)、仮説と検証の繰り返しで前進を図るのはWeb標準も同じです。

個人的には、Web標準はまだまだベストプラクティスではなくベタープラクティスに過ぎないと思っています。(X)HTMLCSSに限ってもさまざまな問題が山積しており、ベストプラクティスと言い切れるかどうかは、たとえその時代の限定詞として用いるにしても、大いに疑問があるからです。

ビジネスでは当然のように求められる「何がアーリーアダプタに終わり、何がマジョリティに成長するか」の読み違えに対する懸念もありますが、本質的にはHTMLの時代に右往左往させられた(ブラウザベンダーの独自拡張も含めて)という苦い経験が、この思いに深く根ざしています。

当時のWeb制作者の大部分が同様に困惑していたと思いますし(私は趣味と言うのも憚られるぐらい、時間的にも精神的にも極めて限定的なコミットメントでした)、それらの経験が全く役に立たないわけではありませんが、あの時の自分を思い出しても、「自由の不自由さ」(freedom has no freedom)を感じながらの作業の連続でした。もちろん何かに束縛されたかったわけではなく、「ボキャブラリの無駄な重複を避けたほうがもっとシンプルで効率的になるのに」との思いが強かったのです。

その点、現在はWeb標準の浸透によって、通常のWeb制作ではボキャブラリの重複に腐心せずに済むようになって(あるいは別のフレームワークを利用できるようになって)きています。一方で、身近なところではRSSにボキャブラリの混乱が見られますが、単なるパワーゲームに過ぎないという印象ですし、そもそもRSS(特に2.0)が全く洗練されていないものであっても結果的にデファクトスタンダード化なりインフラ化されてしまえば、バージョンアップによって束の間の持続的発展を図ることは可能です。

また、背後にはAtomが虎視眈々と控えていますが、ボキャブラリの分断というほどのインパクトはありません(ところで、Dublin Coreは不要になるかもしれません。個人的にはDublin Coreのボキャブラリは全く好きではありません。近い将来にその役割を終えるのではないかとすら思っています)。

今後はメタデータが極めて重要になるのは明白です。メタデータは「data about data」、簡単に言えば「そもそも論」に関する取り決めです。「そもそも論」を構造主義的に分解していけば、セマンティックWebのレイヤーケーキが一定の整合性を備えていることがわかります(信用[trust]がなければ話にならない、という)。ただ、セマンテックWebも変容を迫られる局面がこれまでもありましたし、今後もあると思います。別のフレームワークが提示されるかもしれません。

脱線しました。本書では(X)HTMLCSS、その周辺領域の「現在」と「近い未来」を切り取ることができたと思います。「過去」の積み重ねが「現在」であり、「現在」の積み重ねが「未来」であるということに変わりはありませんから、内容が急速に陳腐化することはないと思います。

私が強く望むことは、皆さんと一緒に「現在」を検証していく作業を続けていきたい、その作業のなかに「未来」に含まれるであろう要素をより多く取り込むことで、「現在」に生きながら結果的に「未来」の仮説と検証を先に済ませることができれば、いうことなのです。

2005-07-31T01:30+09:00 | 書き仕事 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1)

Webアクセシビリティ雑感

[スクリーンショット: ボイスサーフィン©株式会社アメディア]私もそうなのだが、Webアクセシビリティを理論的・理念的に考えることはあっても、「実際に障碍者の方々がどのような要望をもっているのか」を知る機会はあまりない。だが、石田優子さんの机上のアクセシビリティという言葉を真摯に受け止めなければならない。

できるだけ擬似体験をしたいと思って、数ヶ月前から次のメルマガを読んでいる。

ウェブアクセシビリティ入門
http://www.mag2.com/m/0000145212.html
ウェブアクセシビリティ実例見聞録
http://www.mag2.com/m/0000157597.html

「ウェブアクセシビリティ入門」の発行者は、ご自身も全盲で、視覚障碍者の生活と文化の向上に取り組んでいる望月優氏。株式会社アメディアの代表取締役を務められており、ボイスサーフィンという音声ブラウザの開発・販売も手がけておられる。

IBMホームページ・リーダーIEのレンダリング結果に依存するため、「display: none」が指定された内容を読み上げないが、ボイスサーフィンはシンプルに文書構造のみを認識し、読み上げてくれる。自分のサイトの読み上げチェックにしばしば利用させてもらっている。

* * *

ところで、リンクやフォームコントロールにaccesskey属性でショートカットキー(キーボードショートカット)を指定するのはどれだけ意味があるのだろうか。よく知られた問題点に、OSやブラウザのショートカットキーとのバッティング、ブラウザやサイトごとの不統一さがある [1] [2]

[1] では、結論として次のように述べている。

パソコン上で閲覧することを考えると、accesskey、tabindexともに設定するメリットは薄いでしょう。

これらの属性をつけたがる人たちのよりどころであるW3CのWebコンテンツアクセシビリティガイドライン1.0では、チェックポイント9.4とチェックポイント9.5でtabindexやaccesskeyを設定することを促してはいるのですが、いずれも優先度が最も低い優先度3として設定されています。また、Another HTML-Lintで100点を取るためにつけるのは非常に虚しい話です。

accesskeyやtabindexを設定しなくても、Tabキーを使ったキーボード操作ができるブラウザが各OSには用意されています。したがって、キー操作をすることでユーザの予期せぬ動作を引き起こす可能性のあるaccesskey属性やtabindex属性を設定しないというのがベターかもしれません。

サイトがショートカットキーを指定しているということは、すなわちそのサイト独自のブラウジングルールを押しつけていることになる。ショートカットキーの説明ページを長々と用意しているサイトがあるが、「小さな親切、大きなお世話」になってしまってはいないか。

ブラウザに実装されているショットカットキーが優先される場合が多く、そもそもユーザーがすべてのキーを覚えるのは困難である。たとえば [3] は数字キーを主体にすることで、多くのブラウザとのバッティングを回避するよう工夫しているが、どうせなら必要最小限の量に絞り、S C Bなどのアルファベットキーは指定しないほうがよいだろう。

WCAG 1.0には、ブラウザのショートカットキーについて(ブラウザベンダーに対する)希望的観測があったのだと思う。WCAG 1.0の公表は1999年5月であり、今から遡ってそれを批判しても仕方がない。

WCAG 2.0 HTML技術書 草案(2005年6月30日版)[4] では、注記(note)としてユーザーエージェントがそのサイトのショートカットキーの概要を提供できるようになるまでは、制作者側でその情報を提供すべきであるとしているが、さらに編者注(editorial note)でプロトコル・フォーマット作業部会はaccesskey属性について考え直すべきこと(the accesskey attribute needs to be re-engineered)を提案している点が示されており、ショートカットキーの扱いに苦慮していることが見て取れる。

[1] 訪問者に優しいWebサイト作り「一考・accesskey&tabindex」
http://www.mars.dti.ne.jp/~fuming/navi/accesskey.htm
[2] Firefox Help「キーボードショートカット」
http://www.mozilla-japan.org/support/firefox/keyboard
[3] 東京都市サービス「音声ブラウザ対応などについて(アクセシビリティ)」
http://www.tts-kk.co.jp/tts-kk/global/accessibility.html
[4] HTML Techniques for WCAG 2.0 (W3C Working Draft)
http://www.w3.org/TR/2005/WD-WCAG20-HTML-TECHS...

追記 (2005-08-02)

望月優さんが本エントリーをお読みになり、ウェブアクセシビリティ入門2005年8月1日号で取り上げてくださいました。

お礼のメールをお送りしたところ、大変ご丁寧なお返事をくださいました。ありがとうございました。

2005-07-30T13:58+09:00 | Webトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (3)

肉と魚

海なし県で育ったせいか魚に対する憧れが強く、「肉と魚のどちらかを選ぶか」と聞かれたら必ず「魚」と答えていたのだが、最近は肉を選ぶ。しかもハンバーグよりステーキ、餃子や焼売より角煮というように、繊維が分断されていない塊(かたまり)が熱烈に食べたいのだ。

過度に肉に傾いた頭を冷やすために、「肉」に関することわざ・成句の類を思い浮かべてみた。

血肉となる(やがて血となり肉となる)
知識や技術、経験が十分に身につき、真なる能力として昇華すること。
肉を斬らせて骨を絶つ
相応の犠牲と引き換えに、相手に深刻なダメージを与えること。
肉を以(も)って蟻を去る
蟻を好物の肉で追い払おうとしても、返っておびき寄せてしまう結果になること。手段が適切でなく、むしろ逆の結果を招いてしまうこと。
酒池肉林
酒をたたえた池と、肉がぶらさがった林。豪勢な酒宴のこと。
肉食妻帯
禁欲生活を営むべき僧侶が、肉を食べ妻をもつこと。
羊頭狗肉
羊の頭を掲げておきながら、実際は狗(いぬ)の肉を売ること。見た目と内容が一致しないたとえ。
弱肉強食
弱いモノが強いモノの食糧になるという自然の摂理。淘汰。適者生存。

あまりよい意味の言葉はない。これで頭が冷えた。心も少しだけ冷えた。

2005-07-29T02:27+09:00 | 身辺雑記 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

近況報告というよりは

最近気になっている/気になったことを少しばかり。

ピザのMサイズは約2~3人分について

[写真: ドミノ・ピザのクワトロ・ジャイアント]週三回ほど、夕食、というよりほぼ夜食にピザを食べている。Mサイズは「約2~3人分」との表記が多いが、ひとりで一枚まるまる普通に食べる。

それでもパン(レギュラー)生地ならばMサイズでも満腹感はあるが、クリスピー(イタリアン)生地はせいぜい腹八分目といったところ。

Mサイズは約1~2人分、Lサイズは約2~3人分としたほうがよいと思うのだが、何か問題はあるだろうか。

歌詞の「ら抜き言葉」について

何という歌手の何という曲か忘れてしまったが、何の気なしに聴いていると「愛を信じれる」という歌詞が耳に入ってきた。このような「ら抜き言葉」が気になって仕方がない。

はじめて歌詞のら抜き言葉を意識したのは、今井美樹の「PIECE OF MY WISH」(1991年発表)。いい曲だなと思って聴いていたら、サビに

どうしてもっと 自分に 素直に生きれないの

という歌詞が出てきて、思いきり興ざめしたことを覚えている。

全日本女子バレーについて

NEWSの全メンバーの思いを足したぐらいの熱き心で女子バレーボール ワールドグランプリ2005をTV観戦していたが、7月18日にとうとう終わってしまった。終盤戦はブラジルに惜敗、キューバに惨敗、中国に大敗を喫してしまったのが残念でならない。

試合結果はいずれにしても、選手たちのマユが軒並み細いのが気になった。特に世界最小・最強セッター竹下選手と、勝利を呼ぶワンダーガール大友選手。試合を重ねるごとにマユが細くなっていった気がする。

目に汗が入らないか心配で仕方がなかった。もしや、調子が落ちていったのはそのせいでは。

新聞のテレビ欄について

「スポーツは筋書きのないドラマ」とはよく言ったものだが、新聞のテレビ欄に、

エースがG窮地を救う、上原…意地の登板か!?

などと書かれていると、勝手に筋書きを作ってくれるなと思ってしまう。そもそも全く見るつもりがない番組について、ますます内的に腐すきっかけを与えてくれてもちっともうれしくない。

2005-07-23T02:39+09:00 | 身辺雑記 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

井戸坊でWebを語る

先日、高田馬場の井戸坊というお店で、木達一仁さん長谷川恭久さん、私の3人で飲み会をした。

『月刊web creators』2005年7月号の特集「WEB標準の導入メリットと実装のポイント」のなかの「3人のクリエイターがWEB標準の今を語る」で鼎談した3人が、エクストラタイムで「忌憚なくWebについて語りましょう」と集まったのだ(いや、順序が逆。集まったら過激なWeb話になった)。

木達さん
Jeffrey Zeldman著の翻訳『Designing with Web Standards―XHTML+CSSを中心とした「Web標準」によるデザインの実践』の技術校正を担当され、お仕事でもWeb標準の普及・浸透に関わっていらっしゃる方。6月末に発売されたDan Cederholm著の翻訳『Web標準デザインテクニック即戦ワークブック―XHTML+CSSを正しく賢く書くための15問』の監修者も務めている。
長谷川さん
ヒットセラー『スタイルシート スタイルブック』の共著者、『進歩し続けるWebデザイナーの考え方―Web designer 2.0』の著者。遊びと仕事のリンケージが巧い方で、新たなWebテクノロジーについても積極的に取り組んでいらっしゃる。

約5時間に及ぶ飲み会の一部を、長谷川さんがPodcast No.26で配信されているので、興味のある方はどうぞ(C@G誕生の裏話なども語っちゃっています)。

* * *

この日は専門学校で朝から夕方すぎまで講義をして、その後の飲み会では5時間も喋りっぱなしで、さすがに翌日はノドが枯れていました。しかし、録音された自分の声というのは、何度聞いても違和感がありますね。早口だし。もっと滑舌をよくしないと。

2005-07-22T16:28+09:00 | 身辺雑記 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1)

リ・スタート

こんばんは、クリス・ペプラーです。うそです、益子です。

3月31日以降、長らく凍結していた本ブログですが、久々に更新を再開することと相成りました。仕事とか私事とかいろいろありまして...。ご報告したいことがいくつかありますが、それらについては別エントリーを立てます。

まずは更新再開ということで、よろしくお願いいたします。

2005-07-21T23:29+09:00 | 身辺雑記 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

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