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2004年12月

猫型人間と犬型人間

東京地方は今朝から雪が降り続いている。寒かとです。寒すぎてサザンを聴いて中和しているとです。

人間は猫型人間と犬型人間にわけられると思うが、雪が降って嬉しいかどうかがひとつの分岐点。私は典型的な猫型人間なので、コタツで丸くなって不貞寝(ふてね)するしかない。

あ、忘年会のため新宿に出掛けなければならないんだった。

2004-12-29T16:59+09:00 | 身辺雑記 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

無駄なPDF化はやめて

警察庁が振り込め詐欺(恐喝)の防犯対策の方法をPDFで公開しているが、PDFにしている意味が全くわからない。普通に(X)HTMLで公開すればいいのに。

トップページや各カテゴリーを見ると、何でもかんでもPDFで公開しているのがわかる。内規でもあるのだろうが、無意味さに気づいて「改訂しましょう」と言い出す人はいないのだろうか。それとも改訂のためのプロセスが機能不全を起こしているのだろうか。

無駄なPDF化はやめてほしいと心の底から思う、そんな寒空の下の密かな願い。

追記 (2004-12-27

石田優子さんがWebコンテンツJISをテーマに同様の指摘をしているので、トラックバックしておきます。

私も「これじゃあWebコンテンツJISが普及しないわけだよ」と声を大にして言いたいです。

2004-12-27T15:50+09:00 | Webトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1)

サンタになれ!

12月27日になってしまったが、あまりにも面白いページを見たので。

@kazuhi.toのエントリー クリスマスイブ2004で紹介されていた、漫画家の島本和彦さんのラジオ番組(STVラジオ「島本和彦のマンガチックに行こう!」)に画像やキャプションをつけたFlashムービー サンタになれ!に爆笑。ひとりでノタ打ち回って笑った。ジーザスクライストですよ。聖ニコラスです!!

親ディレクトリからほかのFlashムービーが見られる(島本和彦さんモノがあと1本ある)。会社などで見る方は、音量に気をつけて。

* * *

さらに、教えてもらったおもしろFlashムービーを2本ほど。

2004-12-27T11:19+09:00 | 注目サイト/ソフト | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

3コラムが嫌いな理由

[図版: 3コラムレイアウト]3コラムレイアウト(3段組レイアウト)のサイトをよく見かけるようになった(特にブログ。Movable TypeXOOPS日本公式サイトのトップページもそう)。

しかし、私はこのレイアウト手法が好きではない。というか嫌いである。理由はただひとつ、「気が散る」から。

[図版: 2コラムレイアウト]メインフィールドに意識を集中しようとしても、3コラムだと目移りする。2コラムであれば左右のどちらか一方に視界の壁を作ればよいが、3コラムでは両方に作ることを強いられる。もちろん、各フィールドの横幅がリキッド(可変)かフィックスド(固定)か、背景色を変えているかなど、ほかの要因がいくつかあるが、私にとって3コラムはおおむね見にくいということ。

[図版: 無段レイアウト]では、無段レイアウトと2コラムレイアウトはどちらがよいか。私は2コラムのほうが好きだ。無段レイアウトは「締まり」がないように感じるからだ。また、ほとんどの場合、視線を左右に大きく振らなければならない。

横幅がリキッドにしてあればブラウザウィンドウのサイズ調整で対応できるが、1サイト1サイト調整するのは疲れるし(これがフィックスドが一般に利用されるひとつの理由)、body要素のマージン幅が小さかったりすると、ページ全体にテキストが埋めつくされているようで圧迫感を覚える。

2004-12-26T12:35+09:00 | Webトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (5)

そう、カニの季節です

タラバガニ メス 内子・外子つき昨日も銀座で飲みすぎてしまった。後半の記憶が途切れ途切れ。終盤は寝ていたらしい。マイ肝臓、大丈夫か?

お酒を飲みすぎると四葉雷蔵という地上最弱のダメダメヒーロー(普段は地方のドサ回りに明け暮れる三流歌舞伎役者)に変身し、睡眠による肝機能回復に努めるモードになってしまうので、許してほしいかな。

昔はいくら飲んでも記憶をなくすことはほとんどなかったが、たぶん狂牛病のせいだろう、最近はよくなくす。タクシー会社に「僕の記憶は車内に落ちていませんでしたか?」と問い合わせたくなることたびたび。マイ脳味噌、大丈夫か?(もういいって)

そんなわけで、今日は黒ネコの「ピンポン」という鳴き声で起こされた。届いたのは、楽天市場内のかにのさわたりさんで注文した「タラバガニ メス 内子・外子つき」と「いくら醤油漬け」。明日私の家で友人たちとカニパーティーを開くために。

いや、順序が逆だ。本当はパーティーなんてしないでカニを独り占めしたいのだけど、友人にうっかり「カニを注文したよ」と言ったら、「じゃあ、みんなで食べよう」という流れになってしまい、チキンハートの私はオーケーサインを出してしまったのだ。

先日行ったサンシャイン国際水族館でも、水槽に数匹いたタラバガニを見て「美味しそう」という印象しか抱かなかったぐらいカニが好きだ。愛していると言ってもよい。

「愛していると言ってくれ」というドラマで号泣した思い出がある。当時は「ねーどーしてー」(©ドリカム@LOVE LOVE LOVE)というオープニングソングを聞くたびに涙がこみ上げてきて、ドラマが終る頃にはあたり一面に真珠色の湖ができたものだ。話が脱線した。

今日は近くのディスカウントのお酒屋さんに行って、ビール12缶、サワー8缶、白ワイン2本、焼酎2本を配達してくれるよう頼んだ。これを4人で飲むのだから、1人あたまビール3缶、サワー2缶、白ワイン0.5本、焼酎0.5本の勘定になる。酒豪ってほどではないが、まあまあだ。

途中で寝てしまって、起きたらカニがなくなっていた、なんてことにならないように、自分。

追記 (2004-12-25

このエントリーを担当編集者S社のI氏が見たら、「酒なんて飲んでないで本の原稿書けー!」と怒られそうだ。ヒヤヒヤ。(18:30)

2004-12-25T17:33+09:00 | 身辺雑記 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

アメリカのトレンドを知る

AOL2004年の検索キーワードランキングを発表した。有名人、エンタメ、音楽、ニュース、スポーツ、健康、食べ物、買い物、目的地、その他の10個にカテゴライズされ、各カテゴリーではいくつかの小項目ごとの検索キーワードランキングが公開されている。

ところどころで、キーワードの「対決グラフ」が載っているのが面白い。ヒルトン姉妹 vs. オルセン姉妹、ケリー vs. ブッシュ、ヤンキース vs. レッドソックスなど。

人気のダイエット法として、1位にサウスビーチダイエット、3位にアトキンスダイエットがランクイン。私も一時期アトキンスダイエットを試していたが、アメリカでも日本でもこれらの低糖質ダイエット法は下火になってきた模様。

料理の味付けの一番人気はサルサ(salsa)。以下、マヨネーズ(mayo)、ビネガー(vineger)、アボカドソース(guacamole)などが続く。海外の目的地でもメキシコは2位にランクされているし、アメリカではメキシカンブームらしい。

追記 (2004-12-27

米Googleも2004 Year-End Google Zeitgeistを発表した。ブリトニー強し。

2004-12-24T08:44+09:00 | Webトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

書評『「ネットの未来」探検ガイド』

[表紙: 「ネットの未来」探検ガイド ― 時間と言葉の壁を超える]『「ネットの未来」探検ガイド ― 時間と言葉の壁を超える』
歌田 明弘 著(岩波アクティブ新書、2004年1月、798円)

検索ポータルであるGoogleのテクノロジーを手がかりに、RSSリーダー、アーカイブ、機械翻訳、グリッドコンピューティングなどホットな話題を通してインターネットの未来を探った本。

徹底して「ユーザーがどう活用するか」という視点で書かれているので、非常に読みやすくわかりやすい。技術的な話は必要最小限に抑えられており、やや難しい用語も著者独自の言葉で平易に解説されている。IT全般に関する知識がなくても数時間で読めるだろう。

章立ては次のとおり。

第1章 もっと便利にグーグルを使おう
第2章 明日の検索エンジン ― おもしろ検索・すぐれもの検索
第3章 サイトの壁を超えて
第4章 時間の壁を超えて ― インターネットのタイムマシン
第5章 言葉の壁を超えて
第6章 人と人のあいだを超えて ― となりのコンピュータも私のコンピュータ?

副題にあるとおり、本書の核心は第4章と第5章にあると言ってよい。第4章では「時間の壁を超え」るための Webページのアーカイブ化の取り組みとして、INTERNET ARCHIVE、アメリカ議会図書館のMINERVA、国立国会図書館のWARPなどが紹介されている。

また、アメリカの政権交代とホワイトハウスの Webサイトの変容、具体的にはクリントン大統領からブッシュ大統領に政権が交代したとき、ホワイトハウスのサイトはどのように変わったかをトレースしているのも面白い(クリントン時代のホワイトハウスのサイトは、アメリカ国立公文書館のサイトに保管されている)。

第5章では「言葉の壁を超え」るためのテクノロジーとして、機械翻訳にフォーカスしている。翻訳ソフトと翻訳精度の問題を簡単に振り返ったあと、Web翻訳の現状と主要ポータルのサポート状況、そしてこれらの機械翻訳を「翻訳支援」ではなく「読書支援」として活用しようと提案している。これはまさにユーザーの視点に立った、現実的な機械翻訳の活用法である。

ほかにも、検索テクノロジーとセマンティックWebの関係、RSSリーダーとメールマガジンの関係、大手新聞社のWeb記事へのスタンスの問題など、今まさに話題になっている事柄について説得力のある議論を展開しており、出版時期から考えてもそれらの「ブループリント」は大いに先見の明を感じさせる。

2004-12-22T17:23+09:00 | 書評 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

四葉雷蔵

昨日は大酒を飲んでしまい、この時間になっても頭ガ少シフラフラスル。

私はたまに「四葉雷蔵」(よつばらいぞう)という名前で友人宛てにメールに書く。そう、二葉亭四迷が父親に小説家になると切り出したときに言われた「くたばってしまえ」をペンネームにしたように。

先日、友人らと大阪・京都に旅行に行ったのだが、当日の朝は泥酔(というよりほぼ昏睡)のため行きの新幹線に乗り遅れてしまった。東京駅から朝8:03発の「のぞみ105号」に乗るはずが(友人らは新横浜駅で乗車)、ひとり14:36発の「ひかり317号」で大阪へ。

ホテルで合流したのが18:00すぎ。しばらくダメ人間扱い。鶴橋に焼肉を食べに行き、懲りずにマッコリを大量に飲んでしまい、カラオケボックスでグラスをテーブルから落として割る。ダメ人間扱い、アゲイン。

...と、ことほどさように「四葉雷蔵」のペンネームよろしく、イチロー並みの打率でお酒を飲みすぎる私でありました。

2004-12-20T23:10+09:00 | 身辺雑記 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

Arch. of WWW, Vol.1

W3Cは12月15日、Webアプリケーション開発のためのガイド、Architecture of the World Wide Web, Volume Oneを勧告として公表した。ところどころに物語風の読み物(Story)が書かれていて面白い。

概要(Abstract)を引用・翻訳するので、参考にしてほしい。

The World Wide Web uses relatively simple technologies with sufficient scalability, efficiency and utility that they have resulted in a remarkable information space of interrelated resources, growing across languages, cultures, and media. In an effort to preserve these properties of the information space as the technologies evolve, this architecture document discusses the core design components of the Web. They are identification of resources, representation of resource state, and the protocols that support the interaction between agents and resources in the space. We relate core design components, constraints, and good practices to the principles and properties they support.

(WWWは、十分な拡張性、効率性、利便性を備えた比較的簡素なテクノロジーを利用している。言語や文化、メディアの壁を越えて相互に関連し合うリソースが集まる、ほかにはない情報空間となるためである。情報空間としてのこれらのメリットを確保し、テクノロジーを発展させるためのひとつの成果として、このアーキテクチャー文書ではWebの中核的なデザイン構成要素について議論する。具体的には、情報空間においてエージェントとリソースの相互作用を支援するための「リソースの識別」「リソースの性質の表現」「プロトコル」についてである。われわれは、Webの中核的なデザイン構成要素、制約条件、よい実践方法と、それらをサポートする原則とプロパティとを関連づけて説明する。)

個人的に興味深かったのは、次の一節。

A data format specification (for example, for XHTML, RDF/XML, SMIL, XLink, CSS, and PNG) embodies an agreement on the correct interpretation of representation data. The first data format used on the Web was HTML. Since then, data formats have grown in number. Web architecture does not constrain which data formats content providers can use. This flexibility is important because there is constant evolution in applications, resulting in new data formats and refinements of existing formats. Although Web architecture allows for the deployment of new data formats, the creation and deployment of new formats (and agents able to handle them) is expensive. Thus, before inventing a new data format (or "meta" format such as XML), designers should carefully consider re-using one that is already available.

(データ形式に関する仕様書[たとえば、XHTML、RDF/XML、SMIL、XLink、CSS、PNG など]は、データ表現の正しい解釈についての合意を体現したものである。データ形式としてWebで最初に採用されたのはHTMLであるが、その後データ形式は増えつづけている。Webのアーキテクチャーは、[Webアプリケーションの─引用者注]提供者がどのようなデータ形式を採用するかを制限するわけではない。アプリケーションが絶え間なく発展しつづけることで、新たなデータ形式が開発されたり、既存のデータ形式を改善するためにも、この柔軟性は非常に重要である。このようにWebのアーキテクチャーのもとでは新たなデータ形式を開発することができるが、その創造や進展(それらを扱うことができるエージェントの創造や進展を含む)には多額のコストが必要である。したがって、新たなデータ形式(あるいはXMLのような「メタ」な形式)の考案の前に、(Webアプリケーションの─引用者注)デザイナーは既存の利用可能なデータ形式が流用できないかどうか注意深く検討するべきである。)

特にWebオーサリングツール開発に興味のある人は、本勧告とあわせて、拙訳 オーサリングツール アクセシビリティ ガイドライン 1.0(W3C勧告、Authoring Tool Accessibility Guideline 1.0、2000年2月公表)を読んでおくとよい。

W3C, World Wide Web Consortium Issues "Architecture...
http://www.w3.org/2004/12/webarch-pressrelease.html.en
IT Pro「W3C,Webアーキテクチャ基本原則の第1巻をW3C勧告...
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/USNEWS/20041217/1...
CNET Japan「W3C、10年間の集大成となる文書を公開」
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20...

2004-12-19T13:50+09:00 | Webトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (64)

モンテカルロ・シミュレーション

磯崎哲也さんのブログのエントリー 日本の企業にも『モンテカルロシミュレーション的意志決定』が求められるようになるのか?を読んで、大昔にアメリカの統計学の本で勉強した当時の自分に思いを馳せた。

ところで「モンテカルロ・シミュレーション」って、水谷豊の迷曲「カリフォルニア・コネクション」に似てません? 字面は全く違うが、雰囲気なり語感なりが。「ジグザグ気取った都会の街並み~」って、私はいくつなんだ。

2004-12-19T13:45+09:00 | 身辺雑記 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

書評『誰も語らなかったIT 9つの謎』

[表紙: 誰も語らなかったIT 9つの謎]『誰も語らなかったIT 9つの謎』
山本 修一郎・鈴木 貴博 著、浜口 友一 監修(ダイヤモンド社、2004年8月、1,575円)

タイトルの勝利。「IT」というよりは「企業のシステム投資の最適化」、「謎解き」というよりは「解説」。プロジェクトとしてのシステム投資を成功させるためのポイントを平易に説明した本。

章立ては次のとおり。

第1章 意思決定のプロセスの秘密
第2章 システム投資のコストの秘密
第3章 業務標準化パワーの秘密
第4章 1 + 1 = 2.5 の秘密
第5章 アメリカ流マネジメントの秘密
第6章 ユビキタス社会のビジネスの秘密
第7章 知られざるパソコン能力の秘密
第8章 見過ごされがちな情報セキュリティの秘密
第9章 e-コラボレーションの秘密

第1章から第5章は過去・現在、第6章から第9章は未来に視座を置いている。

Webについて直接触れているのは第9章のみ。XML技術の標準化、TCP/IPからSOAPへという流れ、Webサービスなどを少しだけ。

追記 (2004-12-17

近所に火の用心が廻ってきた。カンカンと拍子木を鳴らす、あれ。昔は「火のよーじん!」と大声をあげながら拍子木を鳴らしたものだが、なぜか無口。

私は高校時代、町内会の持ち回りで火の用心をやらされていたので、なかなか堂に入ったものだ。明日にでも町会長に直談判しに行こう。「私に火の用心をやらせてくれ! でも週2日で」と。(22:09)

2004-12-17T15:38+09:00 | 書評 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

Googleの株主への姿勢

梅田望夫さんの人気ブログのエントリー Googleをめぐる2004年の総括によれば、英語圏においては、Google Adsense で生計が立つ人が増えているらしい。

19歳のJonが1日4-5エントリーして集める月20万ユーザのサイトで、収入は5000ドル/月以上だそうだ。Amazonや他のショッピングサイトのアフィリエイトで、月に2万ドル稼ぐ24歳のBenjaminもいるらしい。

さて本題。梅田さんは上記エントリーで、Googleの株主に対する姿勢についてとてもわかりやすく説明している。

もっとはっきり書けば、こういうことだ。「圧倒的にすぐれた俺達に任せて、何もわからんお前たちは黙ってろ、株を10年持ち続けていれば絶対に儲けさせてやるから、短期で株が下がってもガタガタ言うな」というのが、Googleの株主に対する姿勢である。姿勢だけならばまだよいのだが、その姿勢を、「創業者が一般株主と違う種類の株式を持つ(議決権が10倍)」ということで制度化・固定化してしまったところに大問題がある、と僕は相変わらず考えている。本欄で何度も指摘したGoogleのこうした「ガバナンス構造の新しさ」ゆえの潜在的リスクは、これから長期的にGoogleを眺めていく上で忘れてはならないことだと思う。

私はこのようなGoogleの挑戦的な姿勢に好感をもっており、心のなかでずっと応援し続けている。梅田さんの指摘のとおり、新しいガバナンス構造ゆえのリスクが存在するが(ただしダウ・ジョーンズなどの先例あり)、それも含めて投資家は「買う」「売る」を決めるわけだから、それほど大きな問題ではないと考えている。

なお、Google の株主に対する姿勢について、詳しくは本ブログのGoogleの挑戦状で、GoogleがIPOの際にSECに提出したForm S-1に書かれた「オーナーズマニュアル」を要約・翻訳したので参考にして欲しい。

2004-12-16T15:39+09:00 | Webトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

MSNとAskJeevesも参戦

MSNAsk Jeevesも参戦し、熱気を帯びてきたデスクトップ検索レース。

関連記事をいくつか。

CNET Japan「MSN、デスクトップ検索戦争に参戦--MSN Tool...
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715...
MYCOM PC WEB「米MS、デスクトップ検索機能を備えた『M...
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/12/14/101.html
デジタルARENA「デスクトップ検索が可能な『MSN Toolbar Su...
http://arena.nikkeibp.co.jp/news/20041214/110321/
MYCOM PC WEB「Ask Jeevesもデスクトップ検索ツールリリ...
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/12/16/007.html

* * *

Googleの検索テクノロジーと訴訟がらみの記事。

CNET Japan「『企業内でGoogle Desktop Searchを使わな...
http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000047623,20...
Wired News「米グーグル、図書館の蔵書を検索対象にする計...
http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/200412152...
MYCOM PC WEB「Googleが『Google Print』を拡張、図書...
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/12/15/100.html
CNET Japan「グーグル、商標権侵害で提訴される--『Google...
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000050156,20....
CNET Japan「グーグル、商標権を巡る訴訟で米保険会社に勝訴」
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715...

2004-12-16T15:28+09:00 | Webトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

Googleの検索語推測

米Googleが検索語推測サービス Google Suggest ベータ版を公開した(現在は英語版のみ)。検索語の一部を入力すると、推測される検索語の候補を自動的に示す機能だ。

たとえば「w3」と入力すると、

といった検索語の候補が表示される。

Google Suggest ベータ版

Wired News「米グーグル、検索語を『推測』する新サービス」
http://hotwired.goo.ne.jp/news/business/story/200412...
ITmedia「Google、目的の検索用語を推測してくれる新サー...
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0412/11/news...

2004-12-14T21:41+09:00 | Webトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

Web of the Year 2004

12月8日に月刊誌『Yahoo! Internet Guide』(ソフトバンクパブリッシング発行)がWeb of the Year 2004を発表した。各賞は次のとおり。

<新人賞>
1) Yahoo! 知恵袋
2) おとりよせネット
3) livedoor Blog

<話題賞>
1) 電車男
2) 冬のソナタ
3) 世界の中心で、愛をさけぶ

<ポータル賞>
1) Yahoo! JAPAN
2) Google
3) livedoor

<ニュース・メディア部門>
1) フジテレビ
2) asahi.com
3) NIKKEI NET

<オンラインサービス部門>
1) Yahoo! メール
2) 楽天広場
3) Hotmail

<ショッピング・オークション部門>
1) Yahoo! オークション
2) 楽天市場
3) ECナビ

<旅行・チケット予約部門>
1) 楽天トラベル
2) じゃらんnet
3) えきねっと

<コンピュータ・インターネット部門>
1) 窓の杜
2) Vector
3) シマンテック・セキュリティ・レスポンス

<エンターテイメント部門>
1) ハンゲーム
2) Yahoo! ゲーム
3) あいのり

<生活情報部門>
1) ぐるなび
2) 伊東家の食卓
3) えきから時刻表

<スポーツ部門>
1) スポーツナビ
2) nikkansports.com
3) 日本野球機構オフィシャルサイト

<懸賞・得するサービス部門>
1) 5050jp
2) ふくびき.com
3) Chance It!

<コミュニティ部門>
1) 2ちゃんねる
2) 価格.com 口コミ掲示板
3) Yahoo! 掲示板

<マネー部門>
1) イーバンク銀行
2) 郵便貯金ホームページ
3) ジャパンネット銀行

<ブロードバンド部門>
1) Yahoo! 動画
2) BIGLOBEストリーム
3) スカパー!BB

Yahoo! JAPANの広報活動という感じ。ニュートラルさに欠けると毎年感じる、そら寒き冬の風物詩。

CNET Japan「Web of the Year 2004、話題賞は『電車男』」
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047...
ITmedia「『Web of the Year 2004』でライブドアが躍進」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0412/09/news...
INTERNET Watch「『Web of the Year 2004』の授賞式...
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/12...

追記 (2004-12-14)

Web of the Year 2004で「年間総合大賞」が該当なしとされた理由は、以下の授賞式レポートに詳しい。

MYCOM PC WEB「Web of the Year 2004 - 大賞なしの...
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2004/12/13/003.html

2004-12-12T16:27+09:00 | Webトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

ブログサービス淘汰の時代

[画像: 第9回:Blogに関する調査©gooリサーチ&japan.internet.com]gooリサーチとjapan.internet.comによる定例の第9回:Blogに関する調査が公表された。

まず注目すべきは、過去1か月以内に他人が作成したブログを見たことが「ある」人について、第1回26.6%から第8回49.5%まで続いた増加傾向が、第9回49.3%ではじめて減少傾向を示したこと。

ブログ作成経験者は、第8回11.8%から第9回13.8%で2ポイント増だが、経験者は累積的に増加していくため、それほど大きな伸びとはいえない。これら2つの結果から、ブログブームがひとつの飽和点に達したことが推察できる。

次に、現在利用しているブログサービスは、「はてなダイアリー」が第8回3.1%から第9回10.7%と大きく躍進。「livedoor blog」が第8回19.4%から 第9回22.2%と20%台に復帰。

他のサービスはよくて微増、ほとんどが大幅減。特に、一時期10%台のシェアを保っていた「JUGEM」は、第9回では4.0%に落ち込んだ。今年に起こった度重なるトラブルと、その後の対応の不十分さ・混乱が、ユーザー離れにダイレクトにつながった結果となった。

次に、トラックバックについて、自分のブログでトラックバックを「受け付けている」人は、第8回60.5%から第9回71.1%へと大幅増。他人のブログにトラックバックを「つけたことがある」人も、第8回28.7%から第9回32.9%へと増加。ユーザーの成熟度は着実に高まってきている。

最後に、ブログサービスで重視する点(最大3つまで選択可)について、依然として「簡単に作れる」が72.5%、「操作方法がわかりやすい」が54.5%と圧倒的に高いが、「レイアウト編集が自由にできる」が44.7%、「選べるデザインテンプレートが多い」が 30.9%、「機能が豊富にある」が16.5%に伸びており、この結果からもユーザーの成熟度の高まりが感じられる。

以上のことから、ブログサービスも淘汰の時代に入ったこと、ユーザーが自分のスタイルを実現しやすいサービスを求めていることが明らかだ。Webの世界は特に「Winner takes all」の傾向が強いので、秀でたサービスの寡占化がますます進み、そのうちシェアの少ないコミュニティの合併・統廃合などが起こると予想される。

追記 (2004-12-11

レスポンスやカスタマイズ性から見たブログコミュニティの比較考察については、鳥さんの独り言の記事を参考するとよいだろう。

追記 (2004-12-15

すみません。本編で、

まず注目すべきは、過去1か月以内に他人が作成したブログを見たことが「ある」人について、第1回26.6%から第8回49.5%まで続いた増加傾向が、第9回49.3%ではじめて減少傾向を示したこと。

と書きましたが、

と二度ほど減少傾向を示していました。お詫びして訂正いたします。

ちなみに、

ですので、来るべき第x回から第x'回の減少度は0.4ポイントに「3,000カノッサ」ということでどうでしょうか。こんなジョーク予想でごまかせませんかそうですか。

2004-12-11T13:20+09:00 | ブログトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1)

変わりゆく日本語の調査

[画像: 変わりゆく日本語の実態調査©ジャストシステム]ジャストシステムのATOK.comで、変わりゆく日本語の実態調査が公表された。「言葉の地域差」「地域差以外の日本語のゆれ」「メディアと日本語」について13,904人分のアンケートを集計したもの。

「模造紙」や「補助輪付き自転車」といった言葉の地域差や、「インターンシップ」や「ポテンシャル」といった外来語の理解度、「けんもほろろ」や「よんどころない」といった慣用句の理解度、ら抜き言葉を不自然に感じるかどうかなどの年齢差が調査されており、非常に面白い。

たとえば「補助輪付き自転車」のことを、近畿圏では「コマ付き自転車」や「タマ付き自転車」、広島県では「コロ付き自転車」、香川県や鹿児島県では「ハマ付き自転車」、山梨県では「ゴロ付き自転車」(何だか危ない人が乗っている感じ)と呼ぶことがあるらしい。私は関東生まれの関東育ちなので、とても新鮮に感じる。

また、パソコンの使用時間や使用目的、メールで顔文字(エモティコン。「emotion + icon」が語源)を使うかどうか、文章を書く媒体の割合なども調査されている(Webを利用した調査であるため、全体として偏りがあるものの)。

たとえばメールで顔文字を使う比率は男性よりも女性のほうが高い(顔文字を「普通に使う」「たまに使う」が男性は約44%、女性は約67%)などは、多くの人が感覚的に理解しているだろう。改めてデータとして見ると、感覚的な理解が裏づけられたようで嬉しい。

なお、昨年公表された日本語をとりまく環境についての調査もあわせて読めば、楽しさ倍増である。

追記 (2004-12-27

山梨出身の友人に、「補助輪付き自転車のことをゴロ付き自転車と言って地元で通じる?」と聞いたら、「通じる」とのこと。

2004-12-10T14:25+09:00 | Webライティング | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

Mozilla Firefoxの歴史

Mozilla Firefox 1.0©Mozilla FoundationWebブラウザ Mozilla Firefox 1.0に続いて、メールクライアントソフト Mozilla Thunderbird 1.0の正式版が12月7日にリリースされた。

学習型の迷惑メールフィルターやRSSリーダー、Outlook Expressなど他のソフトからの移行支援ツールを搭載している。日本語版も間もなく公開されるとのこと。関連記事が鳥さんの独り言で紹介されているので参考にしてほしい。

さて、本題のFirefox。開発の歴史や名前の由来について調べ直してみた。まず、開発の歴史をまとめると次のとおり(主にMozilla Firefox 1.0 Roadmapを参考に作成)。

バージョン 名前 マイルストーン 英語版公開日
0.1PhoenixPescadero2002-09-23
0.2PhoenixSanta Cruz2002-10-01
0.3PhoenixLucia2002-10-14
0.4PhoenixOceano2002-10-21
0.5PhoenixNaples2002-12-07
0.6FirebirdGlendale2003-05-16
0.7FirebirdIndio2003-10-14
0.8FirefoxRoyal Oak2004-02-09
0.9FirefoxOne Tree Hill2004-06-15
1.0FirefoxPhoenix2004-11-09

なお、「マイルストーン」(milestone)は各開発段階につけられた名称。Firefox でいうマイルストーンビルド(リリース)は開発段階ごとに公開される安定したバージョン、ナイトリービルド(リリース)は毎晩公開される頻繁なバグフィックスバージョンで、安定した動作を望むのであれば前者の利用が推奨される。

次に、名前の由来について。商標上の問題で、当初の「Phoenix」からVer.0.6で「Firebird」へ、さらにVer.0.8で「Firefox」へと名称変更されたのは有名な話。「Phoenix」は「不死鳥 or 火の鳥」、「Firebird」は「不死鳥 or 火の鳥」の別名、「Firefox」は「レッサーパンダ」(学名:Ailurus Fulgens)の別名ということになる。

「Mozilla」という名前の由来については、もじら組で公開されている情報によれば、次のとおりである。

Mosaic Communications 社は Mosaic に対抗すべく新しいブラウザの開発に着手します。 それは Mosaic を打ち負かすものである事が望まれました。 そのための名前として、日本の特撮作品として有名なあの Godzilla が選ばれ、Mosaic を倒す Godzilla → Mosaic Godzilla → Mozilla という名前がここに産まれたのです。 (あの Jamie Zawinski -- netscape, mozilla.org, emacs, xemacs, java... -- による命名だと言われています)

(2003年9月追記: ただし、上記の Mozilla の語源にも、いろいろ説もあって、必ずしも「Mosaic を倒す Godzilla」とは言い切れないようです。例えば、Mosaic Communications(ミラー)時代のページは、既に "Netscape" の名前が使われています。このことからも、「Mosaic Communications の Mozilla」という解釈もあります。)

追記 (2004-12-14)

Firefox 1.0 が公開から1ヵ月あまりで1,000万ダウンロードを突破したようだ。

CNET Japan「Firefox 1.0、1000万ダウンロード突破--公...
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,20000477...
IT Pro「Firefoxのダウンロードが正式公開後32日で1000万...
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/NEWS/20041213...

2004-12-08T23:42+09:00 | Webトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (2)

「文体の確立」という難題

ここのところ「文体の確立」について考えている。『伝わるWeb文章デザイン100の鉄則』では、文体について次のように書いた。

このように、好きな言葉と嫌いな言葉をはっきりさせることが、自分の「文体」を確立するのに不可欠だ。

言葉に対する感受性を高め、自分の「文体」を確立するためにも、文章を書くときはひとつひとつの言葉にこだわってみよう。「言葉にこだわる」とは、「なぜその文脈でその言葉を使うのか」を常に意識しながら書く、ということにほかならない。(p.184)

つまり、文体というのは、自分のターミノロジー(用語法)を構築すること、よりわかりやすく言えば、その人独自の「辞書」を作ることと言ってよい。

この発想は、昔読んだある本に「本を読むのは、言葉をたくさん覚えるためではない。嫌いな言葉を排除するために読むのだ」という趣旨が書いてあったのがヒントになっている。ややニヒルだが、至言だと思う。

「文体の確立」は本来、作家がひとつの到達点として目指すべき大きなテーマである。ほぼすなわち「世界観の確立」だからであり、独自の世界観はその作家の「引力」となる。

たとえばビートたけし氏は、どの本でも一人称を「オイラ」と書く(そもそも、本を含むタレントとしての活動では「ビートたけし」、映画など芸術活動では「北野武」と名前を使いわけている)。日本語では一人称の使い方はとても重要で、「俺」を「僕」、「お前」を「キミ」にするだけで、随分とスマートな文章になる。逆にすれば、随分とワイルドな文章になる。

ところで、普段本を読んでいて、どうも「です・ます調」だとその人の文体が明確に見えてこないように思う。もちろんこれは相対的な感覚であって、「だ・である調」よりも「です・ます調」のほうが、より弱く(去勢されたように)感じるということ。

自分なりの文体を確立したいという人は、なるべく「だ・である調」で文章を書くことをお勧めしたい。その人のパーソナリティにもよるが、「です・ます調」は肝心なところで逃げ手が打ちやすいからだ。長い目でみると、これは結構大きな力の差になると思う。

私も大きなことは言えないが、自身の文体の確立のために、嫌いな言葉の排除に加えて、送り仮名や同義語のチョイスに気を配っている。だが、チョイスは時として大きくぶれ、自分自身をも混乱させるから厄介だ。

* * *

全く関係のない話。フジテレビ系の月9で「ラスト クリスマス」というドラマがやっているらしい。「らしい」というのは、私は自宅のテレビが壊れてしまって、ここ3ヵ月、全くテレビを見ていないからだ。

名作「東京ラブストーリー」のスタッフが再結集して送るということで、でも設定やストーリー展開に「そんなわけないだろ」というツッコミが散見されるのだが、何にも増して「なぜ織田裕二が主題歌を、しかもワムの『Last Christmas』のカバーを唄うのか」という疑問が随所で見受けられて、実に香ばしい。

「唄いたいから唄うのだ」というシンプルな解答こそが最適解なのだが、織田裕二の唄に対するスタンスについて2点ほど。

まず、「上手いヘタは問うな」ということ。反町隆史(言いたいことも言えないこんな世の中じゃ、ポイズン)ほどのエッジ(自己愛)は利いていないが、わりと真摯に唄に取り組んでいる点は評価しようじゃないか。

だって、半年前ぐらいのTV番組のインタビューで、自分のエネルギーの配分を「役者1/3、唄1/3、プライベート1/3」と答えていたんだもの。プライベートは知らないが、役者と唄に同じエネルギーを配分している(と自分で信じている)時点で、世間の評価とのギャップを認識できない唯我独尊さが、イッツ・ゴーイング・マイ・ウェイで気持ちいいではないか。

次に、「わりといい曲もあったんだよ」ということ。フジテレビ系ドラマ「お金がない!」の主題歌『OVER THE TROUBLE』、明治製菓「ガトーマロン」CMソング『Happy Birthday』なんて、今でもたまに口ずさむほどの佳作だ。私は自分のなかで、これらの曲を「業」(ごう)と位置づけてはいるが。

本人の勘違いをきっかけにして、人々(圧倒的にマイノリティだとしても)の記憶に深々と刻み込まれる歌を唄う織田裕二に、心から賛辞を送ろうではないか。私は反町にも藤木直人にも佳作は全く期待できないが、織田裕二には5%ぐらいの確率で期待しているのだ。

2004-12-06T23:56+09:00 | Webライティング | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (4)

書評『セマンティックWeb入門』

今まで、このブログでは本の書評は書かないようにしていたが(プライベートな感想は自分の腹の中で思うのは勝手だが、無責任に公開してしまうと本に対して失礼なので。私はそのぐらい本を大切に思っているのです。もちろん新聞や雑誌などに掲載されるパブリックな書評は重要なリソースですよ)、めでたく100回目を向かえるにあたり、ブログの更新頻度アップという効果も狙って、書評を解禁したいと思う。

そういえば、ブログと購買意欲で、Amazonのカスタマーレビューやブログが果たす「口コミ情報のインフラ化」の役割について書いた。いつの間にか伏線を張っていたなんて。

では、記念すべき1冊目、行ってみましょう。

* * *

セマンティックWeb入門『セマンティックWeb入門』
斎藤 信男・荻野 達也 監修(オーム社、2004年11月、2,940円)

「セマンティックWeb」という時点で、すでに「入門」レベルではない点に注意。現在のWebの仕組みはティム・バーナーズ=リー卿により考案されたことは広く知られているが、セマンティックWebという構想も、やはり彼の手によるもの。

本書は、セマンティックWebの中核的技術であるRDFOWL、それらの応用としてのRSSFOAF、Webサービスに焦点を当てて解説している。したがって、基礎言語であるXMLについて、読者は一定の理解があるという前提で書かれている。

私が読んでいろいろと発見があったのは、第5章「セマンティックWebのツール」と第6章「セマンティックWebの応用」。RDFOWLを解説した第2章から第4章は、W3C仕様書の抜粋訳という感じで、すでにそれらの仕様書を読んだ人には目新しい発見はない(これは単に、私が最近、RDFOWL関連仕様を読み漁っていたという個人的な事情にもよる)。

第1章「セマンティックWebとは」では、タイトルどおりセマンティックWebの目的や方向性がわかりやすく解説されている。頭の整理にとても役立つだろう。

余談だが、やっとWebのインフラが整備されてきた(例:ユーザーエージェントのCSSサポートが全般的にまあまあのレベルになった)というところに、このセマンティックWebである(構想自体は数年前に公表されていたが、言葉としてわりとよく耳にするようになったのはここ1年ぐらい。むしろWebサービスのほうがよく耳にする)。

HTMLCSSだけ知っていればよいという、古き良き時代は終ろうとしている。確かにセマンティックWebは大きな可能性を秘めており、私もその魅力に取り憑かれつつある人間のひとりだが、やっと中核的技術であるRDFOWLが固まってきたという感じで、先はまだまだ見えないといったところ。

とりあえず、セマンティックWebの肩ならしとして、RDFRDFSでストレッチ、Dublin Coreでランニング、RSSFOAFで軽くキャッチボールをしておくとよいかもしれない。

追記 (2004-12-10)

石田優子さんが代表を務める Crossing Fingersに、セマンティックWebについて非常にわかりやすい定義があったので、以下に引用する。

WWWの考案者、ティム・バーナーズ=リーが提唱するセマンティックウェブは、ウェブを含むあらゆるデータを、人の手を介さずにマシンによって理解できるようにすることで、単調な機械的作業から人々を解き放ち、人間が真に創造的な作業に集中できるようにするものです。たとえばウェブサイトならば、そのコンテンツに意味を付与することで、従来の検索エンジンでは不可能だった、意味検索が可能となります。

2004-12-05T21:14+09:00 | 書評 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (2)

ダブルエンジン搭載ブラウザ

最近、ダブルエンジン搭載ブラウザが話題のようだ。IEのレンダリングエンジンとMozilla(Gecko)のレンダリングエンジンを切り替える機能を「ダブルエンジン」という。

たとえばNetscapeの最新プロトタイプ(Ver.0.5.6)では、依然IEのシェアが圧倒的なのを鑑みて、ダブルエンジンが搭載されている。IE切り崩しのための苦肉の策といってよいだろう。

また、和製ブラウザであるLunascape Ver.2のプレリリース版でも、ダブルエンジンが搭載されている。Lunascapeは Ver.1ではIEのレンダリングエンジンを採用していたが、IE離れが進むなかでユーザーをつなぎとめるためにGeckoのレンダリングエンジンも搭載したといえる。

2004-12-03T16:08+09:00 | Webトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1)

米Yahoo!が脱テーブルに

知り合い数名から「ブログを全然更新していないじゃないか!」という意見をいただいたので、ちょっとばかり近況報告を。

10月下旬~11月下旬は、通常業務と並行して、専門学校で教えたり本の原稿を書いたりと、いろいろと忙しかったので、ブログはお休みしていた。これからはいつものペースで(週1~3回)書こうと思っている。

* * *

私よりもよっぽど忙しそうな人がほぼ毎日ブログを書いているのを見ると、「すごいなあ」と感心する。

「ブログ」はニアリーイコール「日記」なので、毎日書くのが本来のあり方とはいえ、筆臆病な私には実現不可能な話だ。生まれてこのかた、日記などつけたこともなし...。

* * *

さて本題。米Yahoo!がベータ期間を経て、正式にリニューアルされた。注目すべきは「脱テーブル」に生まれ変わったこと。後方互換性のためだろう、非推奨要素や非推奨属性、ちょっとおかしなマークアップが散見されるが、CSSレイアウトのサイトになったことは大きな前進だ。

日本では@niftyがすでに脱テーブルしている。ちなみに、米Yahoo!はHTML 4.01 Transitionalを、@niftyはXHTML 1.0 Transitionalを採用している。

大手検索ポータルが米Wired Newsのように限りなくピュアCSSアプローチに近い段階にまで進むにはもう少し時間がかかると思うが、段々と外堀が埋められてきた感じではある。

2004-12-01T16:27+09:00 | Webトレンド | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1)

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