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ドラマサイトのドラマツルギ

[スクリーンショット: TBSドラマ「恋文」のオフィシャルサイト]気のせいか、今秋は面白いドラマが多い。特にTBS系。

まず「恋文」。渡部篤郎、水野美紀、和久井映見などが出演するドラマだ。

何と言ってもタイトルがよい。何かがはじまり、その引き換えに何かが終わってしまうような、たった二文字にそんな予感、というより、心の疼きを覚える。

渡部篤郎はいつものキャラクター、いつもの台詞回しだが、それにハマったことのある人間にとっては、むしろ嬉しい感じがする(例:「ビューティフルライフ」「愛なんていらねえよ、夏」)。すでに笠智衆の域に達したということか。

主題歌のDo As Infinity『柊』(ひいらぎ)もよい。Aメロ、Bメロの平坦なメロディーライン(本来はハモリのパートを主旋律にするワザ)は彼らの持ち味だが、それがこのドラマの「何かがはじまり...」という感じにマッチしている。

次に「マンハッタンラブストーリー」。TOKIO松岡、小泉今日子、及川光博などが出演のドラマ。脚本は飛ぶ鳥を落とす勢いの、「クドカン」こと宮藤官九郎だ。

クドカン作品は、たとえば「池袋ウェストゲートゲートパーク」(IWGP)もそうだったが、「第1回、第2回...」ではなく、「A、B...」「いちご、にんじん...」など、ちょっとヒネってある。作為が目立つと言えばそうだが、こういう遊び心も悪くない。

役名のイニシャル(A、B...)が人間関係図になるところも面白い。土井垣智(松尾スズキ)の情けなさ加減もよい。

さて、本題の「ドラマサイトのドラマツルギ」。ちなみにドラマツルギは演出法といった意味。ドラマサイトの最近の定石は、以下のとおり。

  1. 基本コンテンツは、ストーリー、出演者、スタッフ、インタビュー、現場レポート(裏話)の 5つ。
  2. 公開されているストーリーは結構詳細。見逃した回があっても、それを読めば何とかついていける。
  3. 出演者のひとり(若手俳優・女優)が Webログ(ブログ)を担当。
  4. 壁紙、待ち受け画面、着メロなどを用意。
  5. 掲示板を設置してインタラクティブ感を出す。
  6. Flashで凝ったビジュアルにしてみたりする。

ドラマ制作者が忌避するのは、「はじめから見なかったから、ストーリーが判らない」「途中で見逃した回があったから、ストーリーが判らなくなった」だ。新規顧客とリピーターの獲得が重要なのと同じ。

だから、ドラマサイトで公開されている「ストーリー」では、必要な情報が過不足なく提供されている。

実際にドラマを見なくても、出演者がブラウン管(最近は液晶やプラズマの人もいるだろう)で動いている様が想像できて、かつ、でもやっぱり実際に見たら面白い(面白かった)んだろうなと思わせるほどに。

一昔前「メディアミックス」(media mix)という言葉が流行った。本と映画、本とテレビ、テレビと映画、漫画とテレビ、テレビとグッズ、漫画とグッズなどなど。古くは「仮面ライダーふりかけ」、最近は「ミニモニ。ふりかけ」。

余談だが、メディアミックスという言葉は、角川春樹の迷作映画「REX 恐竜物語」(安達祐実主演、1993年)あたりから、盛んに言われ出した気がする。

そしてメディアミックスは今やセオリーだ。確実に「金のなる手法」として広く認知されている。すでにWebはその構成要素(component)、循環(cycle)、相互作用(interaction)に欠かせないメディアとなっている。

その端的な例こそドラマサイトであり、ドラマの盛り上がりは Web に支えられている面が多分にある。放送終了後に人気に火がついたりするのも、まさに Web というメディアが存在するからだろう。

Posted on 2003-11-13T17:58+09:00 | Category: Webトレンド

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『恋文』というドラマをご存知でしょうか?   2003年のちょうど今の時期にやっていた 渡部篤朗と水野美紀主演の恋愛ドラマです。   http:... [Read More]

Tracked on 2005-11-22T23:41+09:00

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