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そして寡占から独占へ

[写真: a street nearby my house]もうWebの世界は完全に、Microsoftのものになったのかもしれない。 というのも、IEのブラウザシェアが寡占を超えて独占状態になっているからだ。

私は、Netscape凋落、つまりIE独占化の分水嶺は、2000年にあったと思っている。Netscapeが大幅にシェアを落としたのが2000年だったからだ。ある調査では、2000年の年始(1月)は約15%あったNetscapeのシェアが、2000年の年末(12月)には約6%にまで落ちている。

実は、1999年11月時点ですでに、米連邦地裁の判決(Thomas P. Jackson判事)により、「Microsoftは独占企業」と事実認定されているのだが(ASCII24「独占企業”のレッテルが貼られたMS」参照)、末端のユーザーの隅々にまで具現化するには往々にしてタイムラグがあり、それが一応の完了を見るのは2000年だったと思う。

これは我々ユーザーから見れば、幸福であると同時に、ある種不幸でもある。

まず幸福な点は、Web運営者がクロスブラウザ(複数のブラウザで問題なく表示されること)に以前ほどセンシティブにならなくてよくなった点だ。

数年前までは、推奨環境として「IE 4.x以降またはNetscape 4.x以降」という注意書きをよく見掛けたが、今は「IE 5.x以降」と、IEしか考慮に入れていないサイトが多い。

逆に不幸な点は、ブラウザの選択肢がなくなったということだ。大衆消費社会を「消費対象の選択肢が数多くある社会」と考えてみれば、これは大いなる矛盾であり、悲しむべきことだろう。

先日、シャワーのヘッドが壊れたので東急ハンズ 池袋店にスパナを買いに行ったが、安いものから高いものまで、多機能なものから単機能なものまでたくさんあった。消費者はその中から、自分の用途に合ったものを自由に選べる。選択肢がたくさんある方が、おそらくは幸福だろう。

これは何の裏づけもない感覚的な意見だが、価値観が多様化すればするほど、消費対象は巨大な単数(と、弱小な少数のみ)で事足りる、ということではないだろうか。IE然り、マクドナルド然り、NTT DoCoMo然り。

ルソーの『社会契約論』。ミルトン・フリードマンの『選択の自由』。我々は自由を、多様性を、選択肢を求め続けてきたが、結局はひとつのモノに収斂してしまう生き物なのだろうか。それとも、時代のスピードと情報過多のせいで、忙しい生活を強いられているゆえの怠惰なのか。あるいは、天の邪鬼を気取るエネルギーも必要性もなくなったということか。

Posted on 2003-07-28T09:28+09:00 | Category: Webトレンド

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